「日本のスイス」
と言われることもある立山・富山。
今年のGWも大勢の人が立山黒部アルペンルートを訪れました。
ピーク時にはケーブルカーの待ち時間が300分!ということもあったそうです。
家族連れで長時間並んだ皆さん,お疲れ様でした。
GWの時期だけではなく,立山は四季折々の美しさを見せてくれます。
雪の大谷が終われば夏山シーズンの本番。
秋には美しい紅葉が,そして冬には純白をまとった神秘的な立山が皆さんをお待ちしています。
ぜひまた立山にお越しくださいね。
さて,立山と言えばスイス。スイスと言えばハイジ。そしてハイジといえばヤギのチーズ。ということで(ちょっと強引ですが),今回は富山で手に入る絶品ヤギのチーズをご紹介したいと思います。
一定以上の年代の方はもちろん,最近はAmazonのプライムビデオなどの動画配信サービスでも再び見られるようになった『アルプスの少女ハイジ』。
その中でハイジが食べるヤギのチーズに憧れた人も少なくないんじゃないでしょうか?
国内でも生産者が限られているこのヤギのチーズを富山でいただくことができるんです。
その貴重なチーズを生産しているのは,黒部市にある『くろべ牧場まきばの風』内にある,『ヤギチーズ専門店 吉田興産』さんです。
『くろべ牧場まきばの風』は県内でも有数の観光牧場で,牧場内には様々な動物と触れ合える「ふれあい広場」や,新鮮な牛乳から作られるアイスクリームやジェラードを食べられる「うしのいえMOOガーデン」,スイスから来た(!)「幸福のカウベル」などがあり,乳搾りや手作り体験なども行える,家族みんなで楽しめる牧場となっています。
今回目的のヤギのチーズはその一角,ヤギゾーン前の特設販売コーナーで購入することができます。
ヤギゾーンは残念ながら一般客は立ち入ることは出来ませんが,新鮮なヤギの乳で作られたチーズなんですね。
販売時間は毎日11~15時まで(冬季除く)。
以前は土日祝日だけの限定販売だったんですが,こちらのチーズの美味しさがじわじわと広まり,人気が高まっているんでしょうね。
今回購入したのはこちら。
セミハードタイプの『ラ・カプラ』と,リコッタチーズの『リコッタ ラ・カプラ』です。
『ラ・カプラ』はヤギの乳を3~5ヶ月熟成させて作られるしっとり固めのチーズです。
(写真は吉田興産HPより)
使われているのはヤギのフレッシュミルクと塩のみ。
新鮮なヤギの乳にこだわって作られるこだわりのチーズです。
小さめにカットして口にすると,最初想像したようなヤギの臭みのようなものは一切ありません。
逆にヤギのチーズ独特の良い風味が鼻孔を刺激します。
味はあっさりとしながら味わい深く,口の中にチーズの味わいがしばらくとどまり続けます。
もちろんそのままいただいても美味しいんですが,ぜひワインと一緒に楽しんでいただきたいですね。
しっかりとした香りと重さを持つカベルネ・ソーヴィニヨンのワインと合わせると,このチーズの真価を味わうことができると思います。
またいくら美味しいとはいっても一度に食べきらず,半分残してラップでしっかり包んで冷蔵庫の野菜室にしまってください。
乾燥させるのが一番いけないので,湿らせて固くしぼったキッチンペーパーで保存するのも良いですね。
一ヶ月後,熟成が進んでさらに美味しくなった『ラ・カプラ』を楽しめますよ。
そして続いては『リコッタ ラ・カプラ』。
(写真は吉田興産HPより)
リコッタチーズというのは,通常のチーズ作りの際に出る乳清,ホエーを煮詰めて作るチーズのことです。
一般のチーズと違って脂肪分が少なく,さっぱりとした甘みが特徴のチーズです。
リコッタチーズというと普通は水牛,もしくは牛のミルクから作られますが,この『リコッタ ラ・カプラ』は当然ヤギのホエーからできたもの。
ヤギのミルクを使ったリコッタチーズは初めていただきます。
そのお味は…
普通のリコッタチーズと同じようにほんのりと甘く,さっぱりとした口触りなんですが,後味は『ラ・カプラ』と同じような独特な風味が感じられます。
こちらもそのまま食べてももちろん美味しいんですが,塩(できれば岩塩),黒胡椒をちょっぴりかけていただくとその味わいがさらに広がります。
またハチミチをかけていただくと,それだけで絶品のスイーツに早変わり。
塩・コショウで頂く場合はすこし軽めの赤ワインで,はちみつをかける場合は甘口の白ワイン,もしくはスパークリングワインと合わせると贅沢な味わいになります。
一つで二度美味しいチーズですね。
日本国内ではほとんど流通していないヤギのチーズ。
ここ富山ではこのように手軽にその美味しさを味わうことが出来ます。
さすがは日本のスイス?といったところでしょうか。
お値段は『ラ・カプラ』が100gで1200円(税別),『リコッタ ラ・カプラ』が150gで1500円(同じく税別)となっています。
決して安いわけではありませんが,1頭から取れる量が限られているヤギのミルクを手間ひまかけて作るヤギのチーズ。その希少性と味わいを考えるとべらぼうに高いわけでもありません。
くろべ牧場まきばの風での直接販売のほか,吉田興産のHPでお取り寄せも可能です。
日本のスイス・富山から発信されるヤギのチーズをぜひ一度お試しください。