黒部ダムへの正しくない行き方
☓ 自家用車で行く
アルペンルートは環境保全のため,マイカーでの乗り入れが制限されています。立山駅に車を駐車して向かいましょう。
☓ サンダル履きで行く
黒部ダムの展望台までは長い階段があります。危険なので歩きやすい靴で行きましょう。
△ お酒を飲んで行く
登山中の飲酒は注意が必要です。しかしアルペンルート利用であれば問題は少ないでしょう。ダム施設内でもアルコールを販売しています。ほどほどに楽しみましょう。
室堂に到着後,さらにダムを目指します。
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ここからは更にトロリーバスに乗り換えます。
ここで改めて黒部ダム行きのチケットを買うこともできますので,例えば天気が悪かったり,時間的に余裕があまりないときなど,とりあえず室堂まで着た後にダムに向かうかどうかを考えることもできます。
立山駅を6:10に出発してトロリーバス乗車は7:45。ここまで順調です。
室堂と大観峰を結ぶ立山トンネルトロリーバス。以前はディーゼルバスだったのですが,環境保護のため現在は電力で駆動するトロリーバスになっています。
狭いトンネルの中を結構なスピードで走り抜けます。
立山連峰の主峰,標高3,003mの雄山の直下を貫く立山トンネル。
2,450mという日本で最も高い場所に位置するトンネル内は雰囲気たっぷりです。
約10分で大観峰に到着。
ここからは表示にあるようにロープウェーに乗り込みます。
立山ロープウェイはアルペンルートの見どころの一つ。
大観峰駅と黒部平間の標高差500mを約7分で結びます。間に支柱が一本もないのが特徴で,全長は1700m! この形式としては日本一の長さがあります(支柱がないのは冬季に雪崩が多い場所であることと,環境保護のため)。
前方にある到着駅が確認できますか?
全面ガラス張りの車両はまさに動く展望台!
四季折々の美しい景色を堪能できます。
この日は残念ながら紅葉の最盛期は過ぎてしまっていましたが,それでもこんな雄大な景色を楽しむことができます。
窓の外に目を奪われている間に黒部平駅に到着。
ここからは最初に利用したのと同じ,ケーブルカーを使って降りて行きます。
そう,お気づきだと思いますが,トロリーバスを降りた後は山をどんどん降っていくんです。
室堂と黒部ダムの間は標高差1000mほどありますので,もしピンポイントで楽しみにしているものがあれば(それこそ紅葉など),場所によって時期が微妙にずれることもありますので,自分がどこを目指したいかで日程を考える必要があるかもしれません。
黒部ケーブルカーに乗り込みます。
最初に乗った立山ケーブルカーとの一番の違いは,黒部ケーブルカーは全て地下を通ること。
地下鉄なんですね。
5分間の地下の世界を味わうと,黒部ダムはもうすぐ先です!
黒部湖駅に到着してしばらく歩いていき…
重々しいコンクリートと鉄の扉を抜ければ…
黒部ダムに到着しました!
立山方面からやってくると,黒部ダムの先の方に到着することになります。
それでは展望台やレストハウスを目指してダムの上を歩いていきましょう。
ダムの上は広々としていて,子供連れやご年配の方でも安心です。
この時点ですでに気分はMAXですが,その気持をグッとこらえながら先に進みます。
レストハウスに到着。
ここは裏口に当たる場所になります。表にはもうたくさんの人が集まっていました。
ここから先は腹ごしらえをするなり,展望台を目指すなり,自由にダムを満喫することができます。
この日は観光放水の今シーズン最終日。
来年6月までこの景色は見納めです。
間近からも。
黒部ダムの放水はシャワー方式になっていて,その水量(毎秒10㌧以上)からするとすごく静かで,人によっては肩透かしに思えるかもしれません。
それでもやっぱり見応えありますよね。
ダム展望台最頂部からの眺め。
個人的にはここのベンチに座って頂くお弁当が最高です!
もし天気が良ければぜひお試しください。
いかがでしたか?
立山方面から向かう,黒部ダムまでの道のりをざっとご紹介しました。
確かに思い立ったままフラッと行くにはハードルが高い場所ではあります。
時間もお金もかかります。
でもそれだけの価値がきっとある場所です。
ダムやその展望だけではなく,そこに向かうまでの行程そのものが,他では体験できない旅の一部であり,それが今回最もお伝えしたかったことでもあります。
未体験の方はもちろん,長野方面からしか行ったことないなぁ,という方もぜひ一度,黒部アルペンルート経由・クロヨンへの旅をお楽しみください!